昨日はCAN-ZOで、Ki-Yoさんのバックでギターを弾いてきました。

久しぶりに会うKi-Yoさんは相変わらずフレンドリー、かつ、内に秘めた情熱を感じさせる人で、日本のメジャーシーンで精力的に活動をしているのに、良い意味でLAを旅立った頃と変わらない飾り気のない好青年でした。

Facebookで彼の活動を見ていると、「うわぁ〜スケールでっかいなぁ〜」、なんて別世界の人を見ている気分なんですけど、そんなことを鼻にかけることもなく、変なアーティスト風を吹かせることもなく、自分をより良く見せようとすることもなく、ありのまま、そのまま、素のままでいるそのたたずまいが、とても清々しく、「清く貴い」清貴という名を体現しているなぁと感慨深かったです。

そして、常に希望を見つめ、自分を高みへと推し進めようとする姿勢、人との繋がりを大切にする姿勢に、こういう人だから多くの人に囲まれ、可愛がられ、信頼され、受けた恩をさらに返していくことができ、そうやって発展をしていくんだろうなぁと思いました。

自分は、今回の伴奏をさせてもらう縁に恵まれ、演奏そのものももちろん勉強になり、良い経験を積ませてもらいましたが、Ki-Yoさんと話す時間をたっぷり持てたことが何よりも大きな意味をもつ出来事になりました。

え? 演奏ですか?

Ki-Yoさんの歌はもちろん良かったです。
やっぱり人柄って音楽に出ますよね。
自然体で、想いのこもった言葉と音を紡いでいて、何か暖かいものが胸に残る、そんな歌でした。

え? 自分のギターですか?

自分的には、いつものように次への課題を持ち帰ってきましたが、お客様には楽しんでもらえたようで、まずまず、まぁまぁ、ぼちぼち、役目は果たしたかなぁというところです。

お客さんはKi-Yoさんを見にきているので、自分のギターは結構どうでも良いのが正直なところだと思いますが、肝心要のKi-Yoさんの歌を台無しにすることなく、満席のお客さんに喜んでもらえたのは、伴奏者見習いとしてはとても嬉しいものです。

だって、ぎこちない伴奏では歌い手さんは歌に気持ちを込めにくいですし、お客さんも下手な伴奏が気になって歌を心ゆくまで堪能することができないですからね。

主役を光らせるのは脇役の大切な役目です。

脇役が俺が俺が〜では、演奏もドラマも台無しにしてしまいますよね。

満席で盛り上がったお店も夜が更け、ポツリポツリと家路につくお客さん達。

Ki-Yoさんとの再会を喜び、歌を心ゆくまで堪能し、「今日はありがとう、またね。」とKi-Yoさんとハグをしている人達の姿を見て、良い夜だなぁと感慨にふけっていました。

歌伴やアンサンブルが好きで、楽器はベースやギターのコード弾きが好きな自分は、やっぱり「支える」役目が性に合っているようで、それが楽しく、大好きで、自分はこれだなぁ〜としみじみと思いました。

昔は演奏者は注目されてなんぼとか、ギターソロで脚光を浴びなければギタリストとしてどうだろうとか、余計なことが頭の中にありましたけど、最近は自分にとって「それは自分の外の価値観であって、自分の心が求めているものではない」ものだと思えるようになりました。

心の鱗がポロリと落ちたような感じですね。

こういう自分なんだから、それで良いし、自分を捨てて自分以外の何かになんてならなくて良い。

もっと自分自身でいれば良い。

それで良いんじゃないかなって思います。

スポットを浴びる人がいれば、それを支える人もいる。

自分は、今、その「支える」ことが楽しい。

だからそれをする。

そのシンプルなことが、あぁ、これなんだなって感じさせてくれます。

そして、実はKi-Yoさんもそれを自身の歌でしているんです。

言葉を大切にし、歌に想いを宿し、伝え、残し、誰かに届き、そこで何かが生まれ、誰かを励ましたり、勇気を与えたり、一緒に生きていこうと希望を与えたり…。

人と支えあい、喜びが生まれ、歌が生まれる。

歌が、言葉が、想いが人と人とを繋いでいく。

心と心を紡いでいく。

今回のKi-Yoさんのアルバムはとても素晴らしいものでした。

音楽だけ聴いても気が付けないかもしれませんが、そこにはKi-Yoさんが歩んできた人生と今、そしてこれからが言葉の一つ一つに宿っていました。

それは音ヅラをなぞるだけのものではありませんね。

ピッチ、リズム、表情付け…それらはもちろん大切なことですけど、それができているからって良い歌とは限らないですよね。

その奥にあるもの、核となるもの…

その人の想い、存在そのものが何よりも大切な気がします。

Ki-Yoさんの新譜は、Ki-Yoさんの人生を、Ki-Yoという人そのものを見せてくれる一枚でした。

活動の規模や質は違うものの、演奏を終えて家路につく車の中でKi-Yoさんと二人で音楽について言葉を交わし合ったり、共感しあったりしたのは自分にとってとても大切なひと時でした。

Ki-Yoさんの音楽はこれからもっともっと輝きを増し、深くなっていくことと思います。

それは彼の人生が輝き、深みを増していくことと同じこと。

今回の新譜でこれだけのものを見せてくれたところから、さらにその先は?

彼から届けられる音楽がとても楽しみです。

今度の水曜日の14日は新譜「あなたがいてくれたから」を引っさげてWhiskey-a-Go-Goでライブがあるので、年末業務の鬼残業を抜け出して見にいこうかと思います。

だって、伴奏していたらその人の音楽をじっくり聞くことができないですからねぇ。

でも、その人の音楽を生き様を背中から見ることができるのは伴奏者の特権ですよね。