数ヶ月ぶりに制作の場に帰ってきました。
いやぁ~、制作はやっぱり良いですね!
旅先から故郷に帰ってきたような「くつろぎ感」があります。
...自宅での作業ですから当たり前ですけどね。(^^;
人前でのライブ演奏も良いのですが、じっくりと作り上げていく制作ならではの面白さはパフォーマンスとはひと味違った楽しさがあります。
地味だけど味わい深い職人の世界。
もの作りが好きな自分にとっては、とてもワクワクする世界です。
プロの方々に比べれば僕など箸にもかからない素人クオリティですが、それでも、自分の聴きたい音楽を自分の手で作り、それを聴くことができる喜びというのはとてもとても大きいものです。
聴くたびに色々と至らない点が見つかり実力不足と素人臭さを痛感しますが、それを成長への糧として少しずつ作品のクオリティを上げていけたら良いなぁと思います。
僕は普段はReasonを使って制作をしているのですが、スタジオのコンピューターの入れ替えと同時にそちらの編集ソフトがLogicに変わりまして、近い将来的に僕もLogicを導入する必要性が出てきまして、まずはその入門編という事で今回はLogicのダウングレード版とも言えるGarageBandを使ってみました。
Reasonを使う前はGarageBand6を使っていたですけど、さすがAppleと言いますか、感覚的に作業できて遊び心がある楽しいソフトです。
現行バージョンはGarageBand11なんですね。
そのお値段、たったの$4.99!
安い! 安すぎる!
今時のMacユーザーは$5で音楽の制作環境が手に入っちゃうんですね。
なんとも恵まれたと言いますか、恐ろしい時代になったものです。
上位ソフトとなるLogicなんて驚きの$200!!
プロクオリティのサウンドが作れる環境が$200だなんて、やはりメーカーは強いですね。
そんな訳で、LogicとReasonの使い分けを視野に入れつつ、今回はGarageBandの導入と、しばらく離れていたGarageBandの制作環境のおさらいを兼ねてまだ完成させていない曲のトラックをいじってみました。
まず驚いたのが、今までは音楽制作入門用のソフトとしての印象が強かったGarageBandが、かなりのところまで作り込める制作環境に成長していた事でした。
ギターやベースなんていくつもあるアンプから選べるし、しかもマイクを立てる位置まで調整できるとは驚きました!
エフェクトペダルも充実していますし、プラグインのリバーブやコンプも多岐に渡っています。
しかも追加ダウンロードで山ほどあるループや音源も手に入るなんて、なんて優れものなんでしょう。
これでお値段たったの$5!!
あ、別に変な通販の回し者ではないので、ご安心を♪
Reasonはできる事が多過ぎて使えるようになるまでちょっと手こずりましたけど、GarageBandは初心者に使いやすいように設計されているので使える機能もそんなに多くはないのですが、それが良い意味でのシンプルさに繋がっていて、見た目のデザインの美しさと相まってストレスなく作業できる印象です。
ソフトによっては色合いが目にキツかったり、見た目が機能重視に偏りすぎて無機質で冷たい印象を受けたりするものもありますが、その辺りはさすがAppleです。
長時間モニターと向かい合う作業になるので、この見た目から受けるフィーリングはとても重要だと僕は思います。
画面の動きの滑らかさもイイ感じで、「あぁ、やっぱりGarageBandは可愛いなぁ~」とほっこりしてしまいます。
Reasonはプラグインに対応していないので、自動演奏ソフトなどのプラグインを使うときはLiveを使っていましたが、Liveは使い慣れないと難しいソフトだなぁと感じていました。
また、ミクの楽曲を作る時にはミク用に別のソフトも立ち上げる必要があって、3つのソフトを行ったり来たりしていましたが、ありがたい事にGarage Bandでプラグインが簡単に使えるようになったので、音源の制作がかなり楽になりました。
プラグインでは自動演奏ドラムのソフトを良く使うんですけど、Garage Bandは全バージョンぐらいからドラムの自動演奏プログラムが実装されていて、11でかなり強力になったようです。
自分も色々と遊んでみましたけど、これはかなり使えます。
サンプリングやループとは違って、もっと人間くささがあってイイ感じです。
自分が普段やらないスタイルの音楽や知らないリズムもAIドラマーのフレーズなら気軽にたたき出してくれますし、そこから「このリズムに自分ならどんな曲をのせるだろう?」とイマジネーションが広がっていく楽しさがあります。
以前から気になっていたスタイルの音楽があるのですが、これならそっち方面のスタイルを自分の音楽の要素として取り込んでいけそうだなって思いました。
この自動演奏ドラマーはオーディオファイル扱いになってしまい、タムの入れ替えや細かい音の抜き差し編集ができないのが辛いところですが、そういうものが必要な時はプラグインの方を使えば良いので、その辺りは使い分けという事になりそうです。
シンセやエレピなどの自分好みの音源も強化されていて、ちょっとパラメーターをいじるだけで多彩な音作りができるのもイイ感じです。
Reason用にエレピ音源を買う事も考えていましたけど、もうその必要は無いかもしれません。
使っていて楽しいGarageBandですが、いくつかの点で、やはりメインの制作環境としては使えない部分もあります。
まず気になったのが、ソフトの安定性が若干弱い気がする点です。
エフェクトのパラメーターをいじっていると、時々トラックの発音のタイミングがズレる事があります。
その際はGarageBandの再起動で元に戻りますが、立ち上がりの早いソフトとはいえ度々起こると困りますよね。
でも自分としては一番痛いのはミックスがやり辛い点です。
ミキサー画面が無いので、各トラックのパラメーターをいじって整えるしかできません。
フェーダーやレベルメーターが横に動くのを見ながら作業するのは、とてもやりにくいものです。
とてもではないですが、GarageBandでミックスをする気にはなれませんねぇ。
そして、最大の弱点はMidiの書き出しができない事です。
何かしらのアプリと組み合わせる事で可能にはなるみたいなんですけど、それはLogicに移行してしまえば問題ないので今の時点ではそこまでする必要は無いかなぁと。
このあたりはAppleの商売の巧さですね。
GarageBandから外へ制作データは持っていかせませんよ。
外部へ持っていきたければLogicを買ってね。
って感じでしょうか。
しかも、GarageBandは新しいバージョンにアップグレードした時に、過去のバージョンのデータとの互換性が確保されていない場合があったんですよね。
最近はどうなっているのか知りませんが、これもGarageBandをメインのプラットホームにできない大きな要員の1つだと思います。
しかしながら、ラフなサンプル作りや、ミックス前までのトラック制作ならそこそこのものまで作れそうですし、感覚的に操作できるストレスの少なさは長時間の制作には大助かりです。
Logicを導入するまでもうちょっと掘り下げていってみたいと思います。
とりあえず、数ヶ月は$5で遊んでみようかな♪
そんなこんなで、GarageBand11の練習がてらちょっといじった音源をSoundCloudにアップしてみました。
https://soundcloud.com/riocato
ここの一番上の曲です。
まともなミックスをしていないので結構荒い状態ですけど、ドラムの感じやエレピの音質などはちょっとした参考になるかもしれません。
この曲もきちんと完成させたいのですが、まだまだ自分の制作スキルが追いついていないので完成まではまだまだかかりそうです。
聴いてくれた人には結構気に入ってもらえている曲なので、その間は参考音源として楽しんでもらえたらなぁと思います。
(その後、この曲は完成させてYoutubeにアップしました。当サイトではこちらのページでご覧ください。)
それにしてもシンガーの「まお」ちゃんは良い声をしているなぁ~。
ちょっと悲しげで少しハスキーな感じがイイですね。
でも、このボーカルトラックってもう6年前のものなんですよね。
今も彼女は歌っているのかな。
そう言えば、この録音の時に使っていたのが初期型MacBookとGarageBand3だったんじゃないかな。
自分がMacを買ったのもGarageBandを使ってみたかったっていうのが大きかったんですよね。
DTMを始めたのもGarageBandから。
なかなか想い出深いソフトですねぇ。
あれから6年かぁ。
思ったよりも時間が経ってないのに驚きました。
もっとずっと昔のことかと思っていましたよ。
きっと、その間に色んな出来事があって実際よりも遠い話に感じてるんでしょうね。
何にせよデジタル録音はこういう場合、とても重宝しますね。
それにしても、6年も完成させていないなんて酷い話ですよねぇ。
自分にとって大切な曲なので、それに見合うだけの演奏技術も編集能力もまだ自分が手にしていないのでなかなか手をつけられないんですよねぇ。
困ったものです。
まぁ、ライフワークとして気長に取り組んでいくしかないですね。
さて、こんな感じで、Logicを手に入れるまではGarageBandで過去の曲や止まっているプロジェクトのトラックを準備していこうかと思います。
今回のトライでGarageBandのサクサク感を再認識したのは僕としては大きかったです。
この調子なら年内に手がけられる曲も増えるかもしれません。
GarageBandの成長に負けないように自分もスキルアップしていかないとですね。
青年はMacとともにオトナになった。
なんてね。^_^
そんなこんなで、秋の気配と同時にやってきた新しい展開にワクワクする夏の終わりなのでありました。
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