自分への備忘録も兼ねて作業日記を少々。
先週末、ふと思い立ってテレキャスターの配線をちょっといじってみました。
っていうのもですね、現在編集中のトラックのギター録音の際に、なかなかイメージしている音に近づけなくて四苦八苦してたんですよね。
「テレキャスなのにバリッとこない…。」
「ピックアップをハムバッカーにしているせいなのかな?」
「いや、ハムでもフロントに入れてるのは高音域はそれなりにあるし、ボリュームを絞ればペケペケな感じになってもよさそうな…あれ?」
思い出したっ!!
アレのせいかっ!!
テレキャスターの特徴の一つに、ボリュームを絞ると低音部が先にボリュームが落ちて高音域が残り独特のジャキッとしたサウンドになる、ハイパスコンデンサーというものがあります。
(テレキャスは年代によって配線が色々と違うので一概には言えませんが、現行品はその配線が一般的なんじゃないかと思います)
自分は昔、ステージでボリューム奏法をするためにそのコンデンサーを外していたのでした。
当時はボリュームペダルを買う必要性を感じていませんでしたし、ギター本体でボリュームを調整する時に音のキャラクターが変わりすぎてしまうのが嫌だったんですね。
よし、ハイパスコンデンサーを復活させよう!
そんな訳で、ネットで配線図を調べて半田ごてを手に電気工作タイムの始まり始まり〜!
左側のポット(ボリュームポット)に付いている緑色のコンデンサーがハイパスコンデンサーです。
高い周波数の電気を通過(厳密には違いますけど)させるので、その結果、中低音域だけがボリュームで絞られ、高音域が最後まで残ることになります。
セラミックコンデンサーじゃないのが残念ですけど、とりあえず良しとします。
配線が終わってサウンドチェックしていたらボリュームポットの具合が悪くなってきたので新品と交換する羽目に…。
半田の使い方が下手だなぁ。
オリジナルは500kだったんですけど、ストックが250kしかなかったんでそっちに変更。
2ハムだから500kのほうが良いんでしょうけど、その違いを体験してみるのもいいんじゃないかと。
今はデジタル時代ですから音作りはエフェクターやプラグインとかでかなり加工できますけど、もともとの音がイメージからかけ離れていると結構キビシイものがありますよね。
こういうアナログ的なことや好みの音を出すピックの使い方とか、そういうのって大事だなって思います。
さて、作業の結果ですが、予想通りにハイパスコンデンサーが効くようになってくれました。
ボリュームポットの抵抗値が落ちたせいかボリュームの落ち方が緩くなった気がします。
(7〜8ぐらいの感じが5〜6ぐらいになって、最後に急に音が小さくなる感じ。Bカーブに近い印象かな?)
ポットが新しくなったせいなのか、高音域がシャキッとする感じに。
(これはハイパスコンデンサーのせいかな?)
今回の作業でストラトとかぶりがちだったこのギターがテレキャスらしくなって、ギターの住み分けができるようになりました。
うんうん、これでレコーディングで使いやすくなったぞ♪
見た目は変わらないのに、実は人知れずに音や機能がより自分好みになっていく面白さ。
ほんの数ドルの改造やパーツ交換で音が変わる楽しさ。
機材を買う楽しみとは違う楽しみや喜びがありますね。
安いギターってこういうことが気軽にできるんで結構重宝しています。
高い楽器はもちろん良いんですけど、安い楽器のこういう付き合い方もなかなかイイもんですね。
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